履歴書・職務経歴書から面接まで、保育士の転職を成功させる自己PR術
転職活動の成功に欠かせない自己PR。履歴書や職務経歴書の作成の際も、面接の受け答えでも必要ですが、記載するスペースも面接の時間も限られており、あれもこれもアピールするわけにはいきません。保育士としての職歴が浅いゆえに、何をアピールすればいいのか悩んでしまう方もいるでしょう。
今回は、採用担当者の印象に残る自己PRの内容と方法について解説します。志望する転職先から無事内定をもらうために、ぜひ参考にしてみてください。
自己PRと志望動機を混ぜないこと
自己PRを考えるにあたっては、同じく書類や面接で必須となる「志望動機」との違いをしっかり理解しておくことが重要です。簡単にいうと、志望動機はその園で働きたい理由、すなわち「やる気・意欲・園に対する理解」を伝えるのが目的になります。
対して自己PRは、あなたのスキルや経験、仕事における強みなどをアピールするものです。「私を採用すると、こんなメリットがあります!」ということが採用担当者に伝わらなければなりません。
自己PRでやる気をアピールするのは構いませんが、それだけでは、あなたの強みや魅力を理解してもらえないでしょう。これまでの取り組みを具体的に伝えながら、「ポジティブ」「努力家」「積極性がある」などの強みとしてアピールしましょう。
保育士ならではの自己PRとして、基本的に押さえておきたいのは、子どもと向き合うときに気を付けていることや、保育への姿勢です。ここが園の方針と決定的に食い違っていると、働き始めた後にミスマッチを感じる原因になります。自身にとっても園にとっても、選考段階ではっきりさせておいたほうがいいポイントでもあります。
最初に自分の経歴をじっくり振り返ってみる
自己PRを考えるときは、いきなり書き始めようとするのではなく、まず自分の経歴を振り返るところから始めましょう。例えば、「何歳児クラスをどれくらい担当してきたのか」「保護者対応や他の保育士との連携で、どんな工夫をしたのか」「保育に対して何を意識して取り組んできたのか」といったことです。
職務経歴書を作成する際にも必ず記載することなので、経歴をまとめながら振り返ってみるのもいいでしょう。整理していくうちに、これまでの仕事で印象的だった経験が具体的になっていくはずです。
些細なことでもOK。ネガティブな内容は言いまわしに注意
自己PRは、必ずしも誰かに自慢できるほどの内容でなくても大丈夫です。「ちょっとした気配りができる」「小さなトラブルが起きたとき、落ち着いて対処して無事に解決した」といった程度で十分です。
大切なのは、わかりやすく整理されていること。アピールしたい内容とエピソードが噛み合っているか、注意してください。もし悩んだら、家族や友人、あるいは転職エージェントに意見を聞くのもひとつの手です。
なかには、現職で苦労していたために、ネガティブなことばかり浮かんでしまう方もいるかもしれません。そのときは、逆転の発想で考えてみましょう。「経験が浅い」といえばネガティブに聞こえますが、「新しいやり方を柔軟に受け入れられる」と言い換えればポジティブな表現になります。
同じように失敗談でも、どんな学びを得たのかまで書けば、立派な自己PRのエピソードになります。論理的に考え、前向きな表現でまとめることができれば、今までのさまざまな経験を自己PRの材料にできるはずです。
面接では30秒~1分程度にまとめる
面接で自己PRを話す際には、提出書類に書いた内容がベースになりますが、用意した文章を読み上げるのはやめましょう。要点だけ押さえて、その場で浮かんだ自分の言葉で話す方がより伝わりやすくなります。
また、1回の質問に対して、話すポイントは1~2点に押さえましょう。あれもこれも伝えようとすると、わかりにくくなるだけでなく、聞かれたことからずれてしまう可能性があります。最も伝えたいことを簡潔に話したほうが、採用担当者の印象に残ります。
書類作成や面接に不安があるなら、プロに相談を!
「保育キャリアベース」は、保育士に特化した無料の転職支援サービスです。求人紹介だけでなく、書類作成や面接のアドバイス、さらにはスキルアップまでトータルにサポート。自己PRについても、納得のいく内容にまとまるまで寄り添います。当社で転職支援させていただいた方は、保育研修を1回無料で受講できます。
満足のいく転職をしたいとお考えの方は、ぜひ「保育キャリアベース」をご活用ください。
執筆・監修について
【プロフィール】
木村 文哉。1985年大阪生まれ。新卒で美容業界に特化した採用・教育・集客・経営コンサルティング業を営む会社の営業職にて8年間従事。その後、2016年株式会社Kids Smile Projectへ転職(2020年3月(現)東証グロース市場への上場を経験)し採用責任者として4年間で延べ5,000名以上の面接を行い、1,500名の保育士採用と42園の新規開園を実現し待機児童問題の解決に尽力。また運営部責任者として評価制度・研修制度の構築も手掛け、離職率を前年比8ポイント低減。その後、新規事業の立ち上げ全般も手掛けるなど幅広い領域にて経験を経て、2022年6月株式会社H&C baseを創業し代表取締役を務める。(有料職業紹介事業許可番号:13-ユ-314498)